共通テスト過去問

2021年【物理】第2日程 第1問 問2

問題文に与えられているように、水平方向と鉛直方向の力の釣り合いより
\begin{align}
m \omega^2 L \sin\theta &= T \sin\theta \\
N + T \cos\theta &= mg
\end{align}
が成り立つ。
小球が床から離れるギリギリの条件は、垂直抗力 $N = 0$ であるので、これを上記の2式に代入することにより
\begin{align}
m \omega_0^2 L &= \frac{mg}{\cos\theta} \\
\omega_0 &= \sqrt{\frac{g}{L \cos\theta}}
\end{align}
が得られる。従って、答えはとなる。

なお、例えば $\theta = \frac{\pi}{2}$ の場合を考えると、床に中心 O があり、長さ L の棒におもりが付けられて、各速度 $\omega$ で回っていることになる。この場合には、どんなに早く($\omega$ を大きくして)したとしても、水平面から浮き上がることはないであろう。
従って $\theta = \frac{\pi}{2}$ のときに、有限の値となるような表式は答えではない。
そのようなものは、②、③、④、⑤であるので、これらの選択肢は決して選んではいけない。
すなわち、残る①、⑥、⑦から選ぶことになる。
角度 $\theta$ の依存性がないのはおかしいことに気づけば、さらに、①、⑥に絞られる。
このように、物理的にイメージしやすい場合を考えて、選択肢を絞るのも、短時間に問題を解くには有効である。