共通テスト過去問

2021年【物理】第2日程 第3問

問1

$L = 0.5$ なので $\frac{1}{L} = 2$ の値をグラフから読み取り、もっとも近いものは $190 = 1.9 \times 10^2$ が得られる。従って、答えはとなる。

問2

波の波長、振動数、速さの関係
$$v = f \lambda$$
を用いる。ここで、問題文に腹1個の定常波が生じたと書かれているので、波長 $\lambda$ は $2 L$ であることに注意して
\begin{align}
v &= 190 \times 2 \times 0.5 \\
&= 190
\end{align}
となり、答えは$1.9 \times 10^2$ と得られる。

問3

$y_1$ とは逆方向に進む波を表しているものは、$\sin$の位相部分が $f t – \frac{x}{\lambda}$ であることに注意して、$f t + \frac{x}{\lambda}$ である。
また、図3は $t = 0$ の時の波の様子を表しているので、$x = 0$ のときに 0 であることから、$\cos$ ではなく $\sin$ を選ぶべきである。
さらに、$t = 0$ の時に $x$ の関数として $\sin$ の形をしているので $\sin$の前の符号は + であるべきである。
すなわち
\begin{align}
y_2 &= \frac{A_0}{2} \sin 2\pi\left(f t + \frac{x}{\lambda}\right)
\end{align}
となる。

次に、節の位置と腹の位置を特定する。
まず、全ての点において、$t = 0$ においては打ち消しあってあることに注意する。
$t$ が少し進んだ場合を考えると、点 a においては $y_1$ は増え、$y_2$ は同じ値だけ減る。
結局、この点は節であることが分かる。同じことが a’ 点においても起こる。
対して、b 点においては $y_1, y_2$ ともに負に動く。従って、b 点は腹となる。
b’ においては、$y_1, y_2$ ともに正に動く。従って、b’ 点も腹となる。

これより、答えは となる。

問4

上の平面ガラスで反射される光は位相が $\pi$ だけずれ、下の平面ガラスで反射される光は位相がそのままであることに注意すると、暗線(2つの反射光が弱めあう)の条件は
$$2 d = m \lambda$$
となる。
$x$ と隣り合う暗線 $x + \Delta x$ を考えると
\begin{align}
\frac{d}{x} &= \frac{d + \Delta d}{x + \Delta x} \\
d \Delta x &= x \Delta d
\end{align}
が得られる。ここで、$\Delta d$ は位置が $x + \Delta x$ となった時に、二つのガラスの間隔が $d + \Delta d$ となるとした。

今、隣り合う暗線を考えているので $\Delta d = \frac{\lambda}{2}$ であることに注意すると
$$x = \frac{2 d \Delta x}{\lambda}$$
が得られる。

ここで
$$\frac{D}{L} = \frac{d}{x}$$
に注意して、得られた式を代入すれば
$$D = \frac{L \lambda}{2 \Delta x}$$
が得られる。従って、答えはとなる。

問5

$N$ 個の暗線をまとめて $N\Delta x$ を 0.1 mm まで測定できるので、$\Delta x$ は
$$ \frac{0.1}{N}$$ mm
まで決めることができる。

従って、$N$ を大きくすればより正確に金属箔の厚さを測定することができる。

よって、答えはとなる。

問6

屈折率 $n > 1$ の場合の波長は
$$\frac{\lambda}{n}$$
となり、空気中より短くなる。
$$d \Delta x = x \Delta d$$
で $\Delta d = \frac{\lambda}{2}$ であるので、波長が短くなると $\Delta x$ は短くなる。
従って、答えはとなる。

問7

白色光は、さまざまな色の光(さまざまな波長)が混ざっている光である。
従って、波長が違うと明暗の条件も変わり、虹色の縞模様が見える。
すなわち、答えはとなる。