共通テスト過去問

2021年【物理】第2日程 第4問

問1

今、物体は2つのばねから受ける力が釣り合った状態で静止しているので、ばね A が引っ張る力とばねB がひっぱる力が釣り合っている。すなわち
$$k_a L_a = k_B L_B$$
が成り立っている。従って、答えはとなる。

問2

2つのばねの伸びが共に常に正である条件を求めれば良い。
今、$x_0$ のところから静かに物体を離すと、O を中心として振幅 $x_0$ で単振動するので、常に2つのばねの伸びが正である条件は
$$L_A > x_0\ \mbox{かつ}\ L_B > x_0$$
となる。従って、答えはとなる。

問3

ばねBから物体に働く力は、$x$ 軸の正の方向に注意して
$$k_B(L_B – x_0)$$
となる。従って、答えはとなる。

問4

周期 $T$ はグラフの山と山の距離を見て $T = 2.8$ [s] と見積もれる。
また、物体の速さが最大となるのは、位置 $x = 0$ のときであり、その速さはグラフの傾きの絶対値で見積もることが出来る。$t = 0.7$ [s] のときの傾きを見ると、$v_{\rm max} = 0.06/0.2 = 0.3$ [m/s] と見積もることが出来る。

もちろん、振幅と角振動数から $v_{\rm max}$ を見積もることも出来る。
その場合には
$$v_{\rm max} = x_0 \times \frac{2 \pi}{T}$$
を用いれば良い。

従って、答えはと得られる。

問5

エネルギー保存則より
\begin{align}
\frac{1}{2}Kx_0^2 &= \frac{1}{2} m v_{\rm max}^2 \\
m &= \frac{K x_0^2}{v_{\rm max}^2}
\end{align}
となる。

また、摩擦がある場合には、$v_{\max}$ は摩擦がない時よりも小さくなる(運動エネルギーが摩擦により減る)ので、上記の式から $m$ は大きくなる。

従って、答えはとなる。

次元を考えると、③、④は質量の次元を持たない量であるので、決して選んではいけない。