問1
二つの光路の差を求めると
$$2 d \sin\theta$$
となる。従って、答えは②となる。
また、光路差が波長 $\lambda$ の整数倍のときに二つの光が強め合うので、答えは④となる。
問2
「エネルギー保存則」によって、発生する最短波長の X線の光子のエネルギーは陽極に衝突した電子の運動エネルギーに等しいはずである。
また、波長の長い X 線の場合には、陽極の原子の運動エネルギーの増加と発生する X 線の光子の運動エネルギーの和が、陽極に衝突した電子の運動エネルギーに等しいことが分かる。
したがって、答えは③となる。
<h3>問3
電子が電位差 $V$ で加速するとき、その運動エネルギーは
$$ eV$$
となり、この運動エネルギーがすべてX線に変わったとすると
$$ E = h \nu = h \frac{c}{\lambda_0}$$
より
$$\lambda_0 = \frac{h c}{e V}$$
と求まる。
また、電圧差を 35 eV から 50 eV に大きくすると、上の式で $V$ が大きくなるので、$\lambda_0$ は短くなる。
したがって、答えは④となる。
問4
問3 で求めた式で、エネルギーが小さいとき波長は長くなることが分かる。
また、最短波長は陽極の金属の種類ではなく、両極間の電圧(すなわち、衝突する電子の運動エネルギー)で決まるので、電圧が 35 kV であれば、最短波長は変化しない。
従って、答えは③となる。